Avaloncity Stories(掌編集)

趙氏孤児 ―趙高―

「私はあえて手を汚そう」

 悪徳宦官の代名詞である男の真意とは? 彼の真意を知るのは初代フォースタス・チャオだけだろう。


Scarlet Apple ―『緋色の果実とファウストの聖杯』断片―

「そう、あの頃からの約束」

 アガルタの仙女、松永緋奈。誰も彼も惹きつける、魔女にして女神。


女神のおもちゃ ―果心居士―

「今の俺は抜け殻」

 かつて「国士無双」の遺児だった男の虚無。自分だけの「女神」を求めて、彼はさすらう。


Mercia

「嵐を超えて」

 惑星アヴァロン最強の「理系女子」一家、彼女たちの名はマーシャ・ウキタ。


Swan Song

「さあ、耳をすますんだ」

 世界樹と九鼎、聖剣、聖鏡、そして聖杯。再び神々の魔法に護られる世界。


堺の街の陶朱公 ―『緋色の果実とファウストの聖杯』断片―

「今のあの子はまだ目覚めていないんだよ」

 乱世の商人にして賢者、東の果ての島国にて時の流れを読む。


Hina ―『ファウストの聖杯』前日談―

「ありがとう、フォースタス」

 夏の日の思い出。若き魂を導く女神、大海に還る。


女神の侵食 ―『緋色の果実とファウストの聖杯』断片―

「俺はお前のものにはならん…!」

 白き女神と炎の魔神の血塗られた交わり。そこに駆けつけた者は誰か?


恋するアラストール ―『緋色の果実とファウストの聖杯』断片―

「久しぶりの感情だ」

 かつて復讐の魔神だった男の、苦く甘い思い。スパークリングワインと一緒に未練を飲み干す。


薤露行 ―田横―

「もう、誰も殺したくない」
 かつての「王」の苦悩。

黄金の鈴

「俺は本来ならば、この物語とは関わらないはずだった。果心や緋奈との約束があったからな。しかし、あの〈信頼出来ない語り手〉の暴走のために、お前と関わる羽目になった」

 蒼き星から緑の星へと続く旅の始まり。


Han Xin the Spinner

「魏姫。俺は、もう戦いたくない。戦争なんて、芸術でも何でもない。俺はいかなる娼婦たちよりも罪深い男だ。娼婦たちは自らの生活のために、自らの身を売る仕事をしているだけだが、俺のかつての仕事は何も生み出すものでもない」
 かつての「軍神」の後悔。