ドリームオーケストラ

 ロックバンドの「ドリームシアター」ではない。私は昔、クラシック音楽がらみの夢を見た事がある。 


 私は実家で暮らしていた頃、ラジオをつけっ放しにして、布団の中でウトウトしていた。日曜の午前中、ラジオからはクラシック音楽専門番組が流れていた。私は気持ちよく、布団の中でゴロゴロしていた。

 すると突然、ホルストの『惑星』の「火星」が鳴り響いた。そこで私は凄まじい夢を見た。家の周りを戦車の大群がグルグルグルグル走り回り、私はパニック状態になった。

 もう一つ、クラシックがらみの夢があった。

 私はテレビを見ていた。そのテレビには文明堂のカステラのCMみたいに操り人形が踊っている映像が流れていたが、途中で場面がガラッと変わった。 

 炎天下の砂漠で、三国志の夏侯惇と夏侯淵が取っ組み合いの大喧嘩をしている。しかも、BGMはカール・オルフの『カルミナ・ブラーナ』の「運命の女神(FORTUNA IMPERATRIX MUNDI)」で、ずいぶんと仰々しい(この曲、結構色々なところで使われているよね)。場所といい、BGMといい、あまりにも凄まじい。なぜこの二人は喧嘩していたのか? 


 私はある本で「CDの印刷面に薄く十字形の切れ目を入れると音質が良くなる」と書いているのを読んだ事があるが、いかにもガセネタくさい。どうやら、夢の中の夏侯ブラザーズはこれを実践してCDプレイヤーを壊してしまい、それで大喧嘩していたらしい。確かに怒るよねぇ。

【Carl Orff - O Fortuna(Carmina Burana)】

 たまにテレビのバラエティ番組などのBGMとして使われる「アレ」だが、要するに、ある程度の世代にとってのロッシーニ『ウィリアム・テル序曲』やスタン・ハンセンのテーマ曲(これはクラシック音楽ではないが)と似たような位置付けだろう。

 それにしても、夢の中のBGMがこの曲だというのは、実に衝撃的だが、使い方次第では単なるギャグ曲(?)になりかねないのが一部のクラシック音楽だったりするのね。